木城ゆきとさんの『銃夢』は、英語版では『Battle Angel Alita』という題名で刊行されています。
日本語版の主人公ガリィにあたる少女は、英語版ではAlitaです。
映画『アリータ:バトル・エンジェル』だけに付いた名前ではありません。
日本の漫画、英語版の本、ハリウッド映画。
題名と名前を対応させると、それぞれがどうつながるのかが分かります。

『銃夢』と『Battle Angel Alita』は同じ漫画
木城さんの公式英語FAQは、『GUNNM』に『Battle Angel Alita』という英語名を添えて案内しています。
GUNNMは、日本語の『銃夢』に対応する表記です。
英語の題名だけを見ると別作品のようでも、原作の作者は同じ木城ゆきとさんです。
Kodansha USAの作品紹介にも、著者名はYukito Kishiroと記されています。
イドが、クズ鉄町のスクラップの中から記憶を失ったサイボーグの少女を見つけ、Alitaと名付ける話を紹介しています。
日本語版でガリィが歩み始めた物語が、英語ではこの名前で読まれています。

「Alita」は、2019年の映画より前から使われていた
例えば、英語版の『Battle Angel Alita Deluxe』第1巻は、2017年に刊行された本です。
カラー頁や新しいカバーデザインを備え、新訳でまとめ直した版として紹介されています。
2019年の映画が公開される前にも、この題名で漫画が出ていました。
映画の英題は『Alita: Battle Angel』です。
英語版漫画の『Battle Angel Alita』と、語の並びが違います。
日本では、『アリータ:バトル・エンジェル』として2019年2月22日に公開されました。

英語版は木城さんの漫画の翻訳です。
映画はロバート・ロドリゲスが監督した実写化作品で、原作欄に木城ゆきとさんが記されています。
映画化に至る長い経緯では、木城さんの漫画を映画にしようとした企画の変化もたどれます。
木城ゆきとは、海外での評価をどう考えていたのか
木城さんは2019年のインタビューで、当時は漫画が翻訳されて外国に広まることを考えていたわけではない、と語っています。
目指していたのは、現代日本の流行に縛られず、時代も国境も超えられる物語でした。

そのため、台詞には当時の流行語やギャグをなるべく入れず、まったく別の世界から物語を始めようとしていました。
木城さん自身は、そうした理想を描き続けたことが、いろいろな国での評価につながったのではないかと考えています。
まとめ
『銃夢』、英語版の『Battle Angel Alita』、映画の『アリータ』は、木城さんの漫画を知る、異なる入口になっています。
日本の流行から離れて描こうとした物語が、別の名前でも読まれ、映画にもなった。
名前を対応させてみると、映画で知ったアリータから、木城さんが描いたガリィへ読み進める道も見つけられます。


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