尾田栄一郎さんは、『ONE PIECE』の連載前に、徳弘正也さんのもとで『新ジャングルの王者ターちゃん』のアシスタントを務めていました。
二人の関係を具体的に知る手がかりが、尾田さんの描いた群衆の一コマです。
尾田さんはその仕事をきっかけに、人物を輪郭で描き分ける大切さに気づいたと振り返っています。
『新ターちゃん』を手伝っていた尾田栄一郎
尾田さんがアシスタントを経験した漫画家には、甲斐谷忍さん、徳弘さん、和月伸宏さんがいます。
徳弘さんの仕事場は、甲斐谷さんのもとを離れた後、和月さんの『るろうに剣心』を手伝う前に働いた場所でした。

群衆を描いて気づいた、同じ輪郭の問題
徳弘さんの依頼で、尾田さんは大勢の人々が並ぶ一コマを描きました。
尾田さんは、任されたことを喜んで描いたものの、後に掲載された絵を見て、顔の形を描き分けられていなかったことに気づいたといいます。

2016年の画集『COLOR WALK 7』の師弟対談で、尾田さんは、その後いろいろな輪郭を描き、違う顔を作る練習をしたと振り返っています。
徳弘さんも、小さく描く人物の集まりほど、形を変え、デフォルメして描く必要があると応じています。
徳弘さんのもとでのアシスタント経験に続いて、尾田さんは和月さんの仕事場へ移り、武井宏之さんら、後に連載を持つ若い漫画家たちと仕事をすることになります。
二人の対談は『COLOR WALK 7』に収録
師弟対談を収録しているのは、2016年刊行の『ONEPIECEイラスト集 COLORWALK 7 TYRANNOSAURUS』です。
『ONE PIECE』のカラーイラスト80点以上に、二人の対談や設定画などを収めた画集です。

2025年刊行の『ONE PIECE magazine 020』にも、徳弘さんとの対談の再録があります。
同号には、甲斐谷忍さんや和月伸宏さんとの対談も再録されています。

まとめ
群衆を大勢描くことと、一人ひとりを別の人物に描くことは、別の課題です。
尾田さんが徳弘さんの原稿で気づいた課題は、その後の練習につながり、人物を輪郭で描き分けるという作画の大切な軸になりました。

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