和月伸宏さんが『るろうに剣心』を連載していた頃の仕事場には、後に『ONE PIECE』を描く尾田栄一郎さんと、『シャーマンキング』の武井宏之さんがいました。
いとうみきおさん、鈴木信也さん、山田和重さん、しんがぎんさんも、その仕事場から『週刊少年ジャンプ』の作家としてデビューしたと、集英社の対談で紹介されています。
同じ対談で和月さんは、彼らが仕事の合間にも絵を描き、互いをライバルと見ていた様子も語りました。
『るろうに剣心』の仕事の合間にも描いていた
和月さんによれば、仕事場からデビューした人たちは、『るろうに剣心』の制作のちょっとした合間にも絵を描いていました。
テレビを見たり、話をしたりする時間があれば手を動かす。
仕事が一段落した短い時間も、絵を描くことに使っていたのです。
和月さんがもう一つ共通点として挙げたのは、自分の漫画が一番面白いという自信でした。
和月さんは、皆が『るろうに剣心』をめったに褒めてくれなかったとも笑って振り返っています。
『るろうに剣心』を手伝う立場でも、漫画家としては互いを競争相手と見ていたといいます。

和月伸宏は何を教えたのか
同じ対談で、和月さんはアシスタントたちに特別なことを教えたかと尋ねられ、「全然ない」と答えています。
尾田さんたちは、どこにいても成功していただろうと考えているそうです。
その一方で、質問されたことには何でも答えるようにしていたとも話しています。
絵や漫画の技術だけでなく、漫画家としての心構えを聞かれたときも答え、アシスタントたちもよく質問していたといいます。
和月さんは、漫画家として働く楽しさを皆にも味わってほしかったと説明しました。
仕事の合間にも描き続ける若い作家たちと、聞かれたことに答える先輩が、同じ仕事場にいました。
元アシスタントも、漫画家志望者を描いた
後にいとうみきおさんは、漫画家を目指す一人の青年を描いた『月曜日のライバル―メガヒットマンガ激闘記―』を発表しました。
宝島社の作品紹介によると、主人公は『すろうに剣士』を描く架空の漫画家・和田抜伸宏の仕事場へアシスタントとして入ります。
宝島社はフィクションと明記しており、和月さんの仕事場の記録ではありません。

元アシスタントの一人が、漫画家を目指す人の仕事場を作品の題材にしたのです。
まとめ
和月さんは、尾田さんたちについて、特別に何かを教えたから成功したとは語っていません。
アシスタントたちは連載の仕事をしながら絵を描き、互いをライバルと見て、和月さんにも質問を重ねました。
『るろうに剣心』の原稿を仕上げる仕事場で、次にデビューする作家たちも手を動かしていたのです。



コメント