田村由美さんは、一番好きなキャラクターを尋ねられて、主役も脇役も悪役も、みんな好きだと答えています。
2002年の公式インタビューでの回答です。
誰が好きで誰がそうではないか、あまり考えたことがないとも話していました。

揚羽を好きな読者に、みんな好きと答えた
2002年のインタビューでは、揚羽が好きだという読者が、田村さんの一番好きな人物を聞いています。
田村さんは「キャラはみんな好きです」と答え、主役にも脇役にも悪役にも、愛着があると話しました。
揚羽を好きな読者にも、連載が終わった後も好きでいてくれてうれしい、と感謝しています。
自分に近い人物として挙げたのはナツ

同じインタビューで、『7SEEDS』のナツと花のどちらが気に入っているか、あるいは自分に近いかとも質問されています。
田村さんは、どちらかが気に入っていないわけではないので選べない、と答えました。
自分に近い人物を挙げるならナツだとし、自分にとって耳の痛い話を描いているように感じるとも語っています。
自分の人物を大切にして、描く感覚を取り戻した
人物への愛着は、田村さんが新人時代を振り返った2021年の対談にも出てきます。
当時、田村さんは、話を直しても漫画の構成をまとめたネームがなかなか通らずにいました。
そこで、自分で作った人物を使い、男性を主役にしたアクションやサスペンスの群像劇を、好きなように描き始めます。
最初は、その自由な話でさえうまく描けず、毎日のようにネームを直していたそうです。
やがて物語が滑らかに進むようになり、200ページの同人誌を作りました。
それを評価してくれたのが、新書館「ウィングス」の当時の編集長でした。
田村さんは、自分の描きたいものを描けばよいのだと、少し自信がついたと振り返っています。
その後は、少女を主役にした話でもネームが通るようになりました。

担当者からは、描くコツが分かったようだと言われたそうです。
田村さん自身が一冊を描いて実感したのは、自分が人物を好きでなければならず、人物を大事にしなければ物語は作れない、ということでした。
それは、担当者にもずっと言われていたことだったと話しています。
編集者が原稿を読む中で気づいたことを、田村さんがどう改稿に生かしたかは、担当編集者との関係の記事で紹介しています。
まとめ
2002年の田村さんは、読者に好きな人物を聞かれ、自分が描いた人たちへの愛着を答えていました。
2021年の回想では、その愛着が、自分の物語を作る感覚を取り戻した経験にも関わっています。
好きな人物の名前を知るために読んだ回答から、その人物を描いた作者の姿も見えてくる。
田村さんが大切にしていたのは、自分の描いた人物を好きでいながら、その人たちの物語を作っていくことでした。


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