「沼」の大当たりを決めた時、台の前に座っていたのはカイジだった。
だが、球を買う金が尽きかけた場面では、作戦が分かっていても打ち続けられない。
勝利までの道をたどると、坂崎、遠藤、カイジは同じ「仲間」という言葉では片づかない、別々のものを勝負に持ち込んでいる。
「沼」に最初に挑んだのは坂崎だった
カイジが攻略を練る前に、坂崎は磁石を仕込んだビール缶を用意し、自分の金で「沼」に挑んだ。
その挑戦は失敗する。
坂崎は、カイジが攻略を始める前に、すでに自分の案と金を「沼」に賭けていた。
カイジはその場で、坂崎の球が三段目まで進んでも当たりに届かない様子を見ている。


坂崎は失敗しても勝負から消えず、後に資金が尽きたカイジたちの前へ再び現れる。
カイジの作戦にも、遠藤の金が要った
「沼」に勝つための工作を組み立てたのはカイジだ。
ただ、考えた作戦を実行するには、準備費用だけでなく、当日球を打ち続ける金が要る。
カイジは遠藤に攻略の算段を話し、資金を出してほしいと頼んだ。

遠藤の金は、友情から無条件に差し出されたものではない。
遠藤は利息を示して貸す。
一方で、遠藤が資金を出さなければ、カイジの計画は実行できない。
三人は同じ気持ちで集まったわけではないが、互いに足りないものを補っていた。

作戦が効いても、金が尽きれば勝負は終わる
カイジたちの工作が効いても、一条の対抗策で大当たりは遠のく。
手元の球と金が減り、カイジは遠藤に残る金まで出してほしいと迫る。
ここでは、攻略法を知っていることと、当たりまで勝負を続けられることが別の問題になった。

さらに坂崎が追加の現金を持ってくる。
カイジの読みも遠藤の融資も、そこで資金が途切れていれば結果につながらなかった。
追加の球がすぐに当たりを保証したわけではない。
それでも球を打ち続けられたことが、最後の大当たりまで勝負を運んだ。


大当たりの後、カイジ、坂崎、遠藤は三人で勝利を喜ぶ。
もちろん三人の役割は同じではない。
カイジが考えた作戦、坂崎の最初の挑戦と追加資金、遠藤が引き受けた融資が、それぞれ違う段階で必要だった。
「沼」の勝者を一人だけにすると、当たりまで球を打てた理由が見えなくなる。



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