『ARMS』の小学館文庫版は、全15巻に皆川亮二さんと七月鏡一さんの対談を収めた版です。
皆川さんによる描き下ろしのカバーと、漫画家たちの寄稿も加わっています。
本編を読んだ人が、二人の話を通して制作の裏側を知りたいときにも選べる版です。

単行本は全22巻、文庫版は全15巻
『ARMS』は、右腕に謎の力を持つ高校生・高槻涼たちの戦いを描いた漫画です。
皆川亮二さんの著作で、七月鏡一さんが原案協力として参加しています。
最初の少年サンデーコミックススペシャル版は全22巻。
小学館文庫版は2014年から2015年にかけて刊行され、全15巻で完結しました。
文庫版には、本編に加えて、連載当時を振り返る読み物が付いています。

皆川亮二と七月鏡一が、一緒に振り返る
文庫の巻末に入るのは、スペシャルインタビュー「『ARMS』を語る」です。
二人の対談を全15冊にわたって取材・構成したのは、ライターの飯田一史さんです。
皆川さんは漫画を描いた人、七月さんはその制作に原案協力として加わった人です。
七月さんは『ジーザス』『闇のイージス』などの原作者でもあります。
『ARMS』の制作上の名義と役割を押さえると、二人が対談する意味も分かりやすくなります。

飯田さんは取材を終えた際の文章で、制作の裏話や、先行する作品から受けた影響が二人から語られたと説明しています。
飯田さんは、二人の軽快な掛け合いについても振り返っています。
飯田さんは、その内容の充実ぶりを映画の映像特典になぞらえています。
漫画の中では表に出てこない、作り手同士の会話を読みたい人に向いた付録です。
藤田和日郎と高橋留美子の寄稿も読める
文庫版には、二人の対談に加え、「My ARMS」という寄稿エッセイとイラストの企画もあります。
第1巻には藤田和日郎さん、第15巻には高橋留美子さんが参加しています。
第1巻の出版社紹介は、描き下ろしカバーとインタビューに加えて、藤田さんの寄稿も案内しています。
帯にも藤田さんの名前が大きく掲げられ、文庫化にあたって加わった読み物の存在が分かります。
最終巻の第15巻には、高橋さんのエッセイとイラストが入ります。
飯田さんによれば、この巻の対談は約20ページと、それまでで最も長いものになりました。
本編の結末を読む巻で、二人の話もまとまった長さで楽しめます。

対談を探すなら「小学館文庫」を確かめる
『ARMS』を購入するときは、作品名と巻数に加えて、レーベルを確かめると選びやすくなります。
対談が収録されているのは、今回紹介した小学館文庫版です。
第1巻のISBNは9784091932150、第15巻は9784091932303です。
小学館eコミックストアが案内する電子版の『ARMS』は全22巻で、レーベルは少年サンデーコミックスです。
対談を目当てに探す場合は、全15巻の小学館文庫と分けて確認したいところです。
作品づくりに関する読み物をさらに探すなら、『漫画家本 皆川亮二本』の収録内容も参考になります。
こちらには、皆川さんのロングインタビューや制作資料、七月さんの『ARMS』作品論が収められています。
まとめ
文庫版を選ぶ理由は、本編とともに、作品を手がけた二人の会話も読めることにあります。
漫画を読み終えてから巻末へ進み、二人が語る制作や影響元の話を読む。
映画の映像特典を楽しむように、『ARMS』を作った人にも興味を広げたいときに合う版です。

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