『幽☆遊☆白書』幽助はなぜ、最後の三択で螢子の好きな青を選んだのか

螢子が好きな青を選んだと明かされ、女神と呼ばれた螢子 幽☆遊☆白書
冨樫義博『幽☆遊☆白書』第19巻/集英社

赤、青、黄。
幽助が最後に押すよう迫られた三つのボタンには、皿屋敷市への砲撃、霊界での自爆、何も起こらない、という結果が割り当てられていた。
幽助には、どれが安全か分からない。
幽助が選んだ青は、螢子の好きな色だった。
それは正解を見抜く手がかりではない。
正解を知りようのない場面で、幽助が最後に頼った、身近な人との結びつきだった。

幽助は、ボタンを押すのが怖かった

正聖神党は、どの結果になるかを第三者のボタン選びに委ねる。
選択の結果も神の意志だというのが、彼らの言い分だ。
幽助たちは人質を救い、教団の者たちを倒したが、装置の三択は残った。
ここでは強さも機転も、正しい色を教えてくれない。

幽助は仲間の前で選択問題は得意だと強がる。
しかし一人になると、プーに怖くて押せないと打ち明けた。
この弱音を知ってから青の選択を見ると、幽助が余裕をもって愛を語っていたわけではないと分かる。
幽助は怖さを抱えたまま、螢子の好きな色を選んだのだ。

幻海が渡したのは、答えではなく決めるきっかけ

プーを通じて現れた幻海は、幽助を叱り、験を担いで気軽に押せと言う。
失敗したら自分も一緒に謝るとも言った。
幻海は安全なボタンを知っていたわけではない。
選べずにいる幽助のそばに立ち、決めることを後押しした。

プーを通じて幽助を励ます幻海
冨樫義博『幽☆遊☆白書』第19巻(集英社、部分)。

幽助が何色を押したかは、この場では明かされない。
螢子の好きな色という理由も、幻海から教わったものではない。
「験を担ぐ」ために幽助自身が選んだのが、螢子の青だった。

幻海の助言を受けて決断する幽助
冨樫義博『幽☆遊☆白書』第19巻(集英社、部分)。

青を選んだことを、幽助は螢子に隠した

事件の後、海辺で螢子は何色を押したのか幽助に尋ねる。
幽助は答えをはぐらかす。
代わりに蔵馬と桑原が、幽助が青を押したと螢子へ教える。
さらに桑原は、幽助が教団の言う神に対して「こっちは女神だ」と言ったことまで明かす。
幽助のいう女神は、青を好きな螢子のことだ。

幽助の選択を知る螢子
冨樫義博『幽☆遊☆白書』第19巻(集英社、部分)。

教団が「神の意志」と呼んだ三択に、幽助は螢子への思いを持ち込んだ。
青に成功する根拠があったのではない。
怖くても選ばなければならない幽助は、螢子の好きな色を思い浮かべた。
だから本人には照れくさく、仲間にはすぐからかわれる。

幽助の言葉を知った螢子と仲間たち
冨樫義博『幽☆遊☆白書』第19巻(集英社、部分)。

幽助がボタンを押す間、螢子は人間界で幽助の体を運び、彼の無事を案じていた。
その螢子が最後に幽助の胸の内を知り、二人は一緒に海へ飛び込む。
大きな危機の後に残ったのは、成功した色の自慢ではなく、隠しておきたかった思いを知られてしまう幽助と、笑って応じる螢子のやり取りだ。

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