西森博之の主な作品|『今日から俺は!!』後の漫画・小説・原作の仕事

天使恵と作品の題字を描いた天使な小生意気第1巻の書影 漫画家・作者
西森博之『天使な小生意気』第1巻/小学館。

『今日から俺は!!』の連載が1997年に終わった後も、西森博之さんは『天使な小生意気』『道士郎でござる』『お茶にごす。』などを手がけています。
学園コメディに加え、小説『満天の星と青い空』や、他の漫画家と作る作品もあります。
2026年には、稲葉光史さんが作画する『いつか宇宙から』の単行本が刊行されました。

天使恵と作品の題字を描いた天使な小生意気第1巻の書影
西森博之『天使な小生意気』第1巻/小学館。 出典

『今日から俺は!!』後の主な作品を、仕事の種類で見る

以下は、漫画の第1巻や小説が刊行された年で並べた主な作品です。
同じ『満天の星と青い空』でも、西森さんの小説と、飯沼ゆうきさんが描く漫画版を分けています。

刊行年 作品 西森博之の仕事
1999 スピンナウト 春風邪三太との共作
1999 天使な小生意気 漫画
2004 道士郎でござる 漫画
2007 お茶にごす。 漫画
2011 鋼鉄の華っ柱 漫画
2012 満天の星と青い空 小説
2014 俺の心臓は彼女にしか撃ち抜けない 小説
2014 何もないけど空は青い 原作(作画:飯沼ゆうき)
2016 柊様は自分を探している。 漫画
2018 満天の星と青い空・漫画版 原作小説(作画:飯沼ゆうき)
2019 今日から俺は!! ~勇者サガワとあの二人編~ 漫画
2019 西森博之短編集 読み切りを収録した漫画集
2020 カナカナ 漫画
2026 いつか宇宙から 原作(作画:稲葉光史)

漫画版『満天の星と青い空』の年は、第1巻の電子版の刊行年です。
各作品の書誌と、現在の刊行情報は小学館の作者別一覧から確認できます。

『天使な小生意気』から、武士や茶道部の学園コメディへ

『天使な小生意気』では、不良の蘇我源造が、美少女の天使恵に惚れるところから騒動が始まります。
恵もケンカが強く、言葉遣いは乱暴です。
学校でのケンカだけでなく、恵をめぐる恋が物語を動かします。

『道士郎でござる』の主人公は、アメリカのネバダ州から日本へ戻った桐柳道士郎です。
道士郎は武士として振る舞い、同級生の健助を主君にしてしまいます。

刀に手をかけた道士郎を描いた道士郎でござる第1巻の書影
西森博之『道士郎でござる』第1巻/小学館。 出典

『お茶にごす。』では、不良のデビルまークンが、平和な心と暮らしを求めて茶道部に入ります。
暴力の連鎖から逃れ、優しさを身につけようとする主人公の物語です。

笑う青年の顔を大きく描いたお茶にごす。第1巻の書影
西森博之『お茶にごす。』第1巻/小学館。 出典

その後の『鋼鉄の華っ柱』は、会社の倒産をきっかけに財産も住まいも失った御曹司の話です。
『柊様は自分を探している。』では、高校生の白馬圭二郎が、謎の美少女・柊と出会います。
不良の学校生活から、没落した御曹司や正体の分からない少女へと、西森さんの登場人物は広がっていきます。

小説『満天の星と青い空』で、文明が失われる世界へ

2012年の『満天の星と青い空』は、西森さんが書いた小説です。
金属が失われ、文明が崩れていく世界で、修学旅行中の高校生たちが東京への帰還を目指します。
笑い、恋愛、危険な旅が組み合わされた青春サバイバルの物語です。
小説の担当編集も、登場人物の個性と、笑い・恋・アクションの組み合わせに西森らしさを感じたと紹介しています。

線で描かれた少女と題字がある小説満天の星と青い空の書影
西森博之『満天の星と青い空』/小学館、2012年の小説単行本。 出典

2014年に公表された文章で、西森さんは、文明が突然なくなったとき、人はどう行動するのかを考えて、この小説を書いたと説明しています。

2014年には、もう一冊の小説『俺の心臓は彼女にしか撃ち抜けない』も刊行しています。
西森作品を探すときは、コミックスに加えて、小説も選択肢に入ります。

他の漫画家と作る、異世界と文明崩壊の物語

西森さんの共同制作は、1999年に第1巻が出た『スピンナウト』にもあります。
春風邪三太さんとの共作で、少年二人が異世界へ送り込まれる物語です。

『何もないけど空は青い』では、西森さんがネーム原作を、飯沼ゆうきさんが作画を担当しました。
小説『満天の星と青い空』と同じ世界を使い、別の主人公たちを描くために生まれた作品です。
こちらは河守仁吉と七ノ宮華羅の物語で、同じ小説をそのまま絵にしたものとは違います。

制服姿の男女と壊れた鉄塔を描いた何もないけど空は青い第1巻の書影
原作・西森博之、作画・飯沼ゆうき『何もないけど空は青い』第1巻/小学館。 出典

その後、飯沼さんは『満天の星と青い空』そのものの漫画化も手がけました。
小説を漫画で読みたい人には、飯沼さんの漫画版『満天の星と青い空』もあります。

短編集、復活した『今日俺』、少女と元不良の暮らし

2019年の『西森博之短編集』には、それまで単行本に入っていなかった読み切り9本が収録されています。
ツッパリを扱った漫画だけでなく、事務員を主人公とするコメディも読むことができます。
長い連載以外の西森作品をまとめて読む入口です。

漫画原稿とペンを手にした制服姿の人物を描いた西森博之短編集の書影
『西森博之短編集』/小学館、2019年刊。 出典

同じ2019年には、『今日から俺は!! ~勇者サガワとあの二人編~』も単行本になりました。
三橋や伊藤たちが再び登場する、限定復活の作品です。
作者の新しい仕事を追う中で、なじみの人物たちへ戻る一冊もあります。

2020年に第1巻が出た『カナカナ』の舞台は、海辺の町です。
居酒屋を営む元不良の日暮正直と、人の心を読める少女・佳奈花が一緒に暮らし始めます。
元不良の青年と少女の、子育ての日常を描くコメディです。
2023年には、第1部を締める第6巻が刊行されています。

2026年の『いつか宇宙から』は、稲葉光史との共同作品

『いつか宇宙から』は、西森さんが原作、稲葉光史さんが作画を担当するSFコメディです。
高校生の中川祐紀は、17歳の誕生日に、自分が宇宙人とのハーフだと知らされます。

制服姿の二人と作品名、原作西森博之・作画稲葉光史のクレジットがあるいつか宇宙から第1巻の書影
原作・西森博之、作画・稲葉光史『いつか宇宙から』第1巻/小学館、2026年刊。 出典

小学館の第1巻紹介では、2010年の読み切り『いつか空から』を、16年後にリニューアルした作品と説明されています。
過去のアイデアが、別の漫画家との仕事として戻ってきた形です。
第1巻は2026年5月、第2巻は同年10月9日に刊行されました。

まとめ

『今日から俺は!!』で人物の掛け合いを好きになったなら、同じ作者の小説や共同作品にも目を向けられます。
小説『満天の星と青い空』を担当した編集者も、登場人物の個性に漫画から続く西森らしさを感じていました。
学園コメディから次の本を探すとき、舞台や形式を変えても、どんな人物たちに会いたいかを手がかりに選べます。

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