『道士郎でござる』の健助は、武士として振る舞う道士郎に振り回される同級生です。
ところが、道士郎が関心を示さない事件では、自分で考えて動きます。
西森博之さんは完結後、この作品を「道士郎と健助の物語」と呼びました。
型破りな強さを持つ道士郎のそばで、健助は何を担っているのでしょうか。
健助は、武士の主君にされてしまう
『道士郎でござる』の桐柳道士郎は、アメリカのネバダ州から日本へ帰ってきた高校生です。
道士郎は武士として振る舞い、高校で不良たちに勝負を挑みます。
その同級生の健助は、道士郎の主君にされてしまいます。

第1巻の紹介では、次に何が起こるか気が気ではない健助の様子が伝えられています。
道士郎が騒動を起こす一方で、健助はその行動に振り回されます。
道士郎の武士としての振る舞いに、健助が戸惑う組み合わせです。
エリカの事件では、健助が自分で考える
第2巻の初めでは、白瀬エリカが泥棒に仕立て上げられる事件が起きます。
健助は、盗ったと言ったエリカを追いかけ、なぜそんなことを言ったのかと尋ねます。
彼女が泣いているかと思って声をかけた健助に、エリカは、なぜ自分が泣くのかと返します。

道士郎は、女性が犯人ではつまらないとして、事件に関心を示していません。
健助はエリカが盗んだとは思わず、真犯人を見つけようと考えます。
健助の心の中の言葉も、戸惑いや思い込みを伝えています。
人物の内面と少女漫画の読書歴のつながりについては、飯田一史さんの見方を別の記事で紹介しています。
作者は「道士郎と健助の物語」と呼んだ
連載が終わった後、西森さんは2006年の公式メッセージで、復活を望む読者の手紙を読んでいると話しています。
そのうえで、「道士郎と健助の物語」は描き切ったつもりだと説明しました。
作者自身の振り返りにも、道士郎だけでなく健助の名前が並んでいます。

西森さんの主な作品は、漫画・小説・原作の仕事をまとめた一覧で紹介しています。
まとめ
道士郎が学校へ騒動を持ち込むだけでなく、その行動に戸惑っていた健助も、エリカの事件では判断する側になります。
二人を追うと、強い人物に何をさせるかに加えて、その隣の人物がいつ自分で動くかも、物語を作っていることが分かります。


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