『天使な小生意気』の天使恵は、源造が一目で惚れる美少女であり、源造を蹴るほどケンカが強い人物です。
恵の言動を注意する美木も、違う役割で掛け合いを作っています。
西森博之さんの女性人物を考えるとき、美しさや強さだけでなく、相手にどう返すかも面白さにつながります。

美少女に惚れた源造が、恵に蹴られる
第1章の出会いで、蘇我源造は恵の美貌に驚きます。
源造は最強の不良として紹介される人物ですが、恵は源造に蹴りを入れます。
強い不良が美少女に見惚れ、その美少女から乱暴に返される出会いです。

この時点の恵は、自分はもともと男だったと語っています。
美少女の外見と、言葉や行動の乱暴さが、恵という同じ人物にあります。
恵が美しいということも、ケンカに強いということも、出会った相手の反応を変える要素になっています。
美木は、恵の言動へ注意を返す
源造を蹴った後、美木は恵に何を考えているのかと問いかけます。
恵は源造が気に入らなかったと返します。
美木は、そんなことをしているとひどい目に遭うと、恵の振る舞いを心配します。
美木が怒っているのに、恵は、その怒った顔もかわいいと評しています。
恵の乱暴な返しに美木が注意し、その注意へ恵が軽く返す。
二人の応酬も、登校中の場面の可笑しさを作っています。
恵に惚れる藤木・安田の役割については、普通の同級生の人物配置を扱う記事でも紹介しています。
高橋留美子作品との共通点を、飯田一史はどう見たか
『西森博之本』のインタビューを担当した飯田一史さんは、西森作品の作風を論じた文章で、強い女性の登場や、日常のドタバタに、高橋留美子作品との共通点を見ています。
『うる星やつら』のラムやしのぶの強さに加え、男性がどちらかといえばボケ、女性がツッコミに回るという傾向を挙げています。

恵と美木の場面では、女性同士の注意や軽口も掛け合いになっています。
飯田さんは、『西森博之本』でくらもちふさこさんとの対談のまとめも担当しました。
西森さんの少女漫画の読書歴とくらもちさんとの接点から、作者の背景へ関心を広げることもできます。

まとめ
美しい恵に見惚れる源造も、恵へ注意を返す美木も、恵の言動に反応しています。
飯田さんが西森作品に見た女性の強さは、こうした掛け合いの笑いの中でも楽しめます。

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