森山大輔さんの『クロノクルセイド』は、最後のページを、ロゼットとクロノが抱き合う大きな絵で締めくくります。
二人の会話も、結末を解説する言葉もありません。
ロゼットの笑顔と、互いに回した腕が、二人が再び会えたことを伝えています。
『クロノクルセイド』は、悪魔祓いをする少女ロゼットと、悪魔のクロノの物語です。
大きな戦いを描いてきた漫画が、最後には二人の姿を見せる。
その結び方を、人物の表情と体の描き方から見ていきましょう。
大きな一枚で、二人の抱擁を見せる
ロゼットは、クロノの胸の近くに顔を寄せています。
ロゼットの顔は読者に見え、口元には笑顔があります。
クロノの顔はロゼットの方へ向いているため、クロノの表情よりも、抱き合う二人の関係が目に入ります。

命の時間を描いた物語が、笑顔で閉じる
ロゼットはクロノの力を使う代わりに、自分の寿命を消耗します。
二人が一緒に戦うことは、ロゼットに残された時間とも結び付いています。
最終第8巻では、弟ヨシュアの救出と、尽きようとするロゼットの命の時間が重なります。

ロゼットの命が終わる悲しさと、クロノに会えた喜びが、この結びには重なります。
寿命を説明する言葉を足さず、笑って抱き付く姿を最後に置いています。
漫画とアニメの結末や、戦いの後のロゼットの時間は、原作とアニメを比較した記事でも整理しています。
まとめ
結末を知ることと、最後にどんな顔を見て本を閉じるかは、同じではありません。
『クロノクルセイド』は、命の終わりを描きながら、読者の目に二人が寄り添う姿を残します。
抱擁の一枚が、再会の喜びを持って物語を閉じさせてくれるのです。

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