椎名高志は、『絶対可憐チルドレン』の薫・葵・紫穂を、三人で一つの人物を作るように考えたと話しています。
それぞれに不器用な子供の個性を持たせ、皆本光一の指導で社会との折り合いをつけていく話にしたのです。
女の子たちが一度に文句を言えば、指導役の皆本も困ります。
その掛け合いを描きたいことも、三人にした理由でした。
三人で一つのキャラとして考えた
椎名は2024年のグラニフ対談で、三人の能力をどう決めたかを説明しています。
薫は念動能力、葵は瞬間移動、紫穂は接触感応能力を持ちます。
接触感応能力とは、触れた物から情報を読み取る力です。

椎名は、不器用な子供が持つ個性の凸凹を、それぞれに持たせようとしました。
能力も、古典的で分かりやすい超能力から選んでいます。
異なる能力を持つ三人を、椎名は一つの人物のように考えていました。

第1巻では、戦車のハッチから姿を現す葵が、10歳の瞬間移動能力者として紹介されています。

紫穂は、心を読む能力でもよかった
紫穂について、椎名は相手の心を読むテレパスでもよかったと話しています。
そのうえで、触れることで力を使う方が漫画として面白いと考え、接触感応能力に決めました。

皆本が、三人から一度に文句を言われる
椎名が描こうとしたのは、才能を持ちながら社会にうまくなじめない子供たちが、優しい指導役の皆本と折り合いをつけていく話でした。
三人という人数についても、女の子が複数いて、一度に文句を言った方が男性は困ると説明しています。
子供たちを導く役目と、子供たちに振り回される役目が、皆本には重なっていました。
『GS美神』では、美神と横島の掛け合いに、おキヌを加えた経緯があります。
『絶チル』では、三人の個性と、三人に困らされる指導役を組み合わせています。
この二作品で椎名が説明したのは、人物同士でどんなやり取りをしたいかという、組み合わせの狙いでした。
まとめ
皆本は、優秀な超能力者たちの指導役であり、子供たちから一度に文句を言われて困る大人でもあります。
椎名が話した三人組の狙いを知ると、皆本を困らせる掛け合いも、子供たちを導く話の一部として楽しめます。
才能だけでなく、不器用さも持つ子供たちを描くことが、このにぎやかな組み合わせの土台にありました。

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