酎との殴り合いを制した幽助は、また戦おうと鈴駒に伝言を頼む。
その直後、六遊怪チームを罵る観客には、怒声を浴びせる。
さっきまで殴っていた相手を、今度はかばう。
幽助にとって酎は、勝負の中で認め合えた相手になっていた。
自分と本気で戦った男を、遠くから見ていた者たちが罵るのが許せなかったのだ。
手の内を明かし合う二人
酎は幽助との対戦で、自分が補欠だったのはジャンケンに負けたからだと話し、酔拳を使うことも明かす。
相手の油断につけ込むより、自分の強さを承知した相手と戦いたい。
幽助も、酎の強さを楽しむ。
殴り飛ばされて戻ってきたあと、戦うのが楽しいと酎に話し、酎も同意する。
続いて幽助は、霊丸を実演してみせる。
この時の上限は一日四発で、今ので残りは三発。
切り札の威力ばかりか、使える回数まで教えてしまう。
酎はその正直さを笑い、幽助を気に入ったと口にする。
二人は、勝負の途中から互いに好感を持っている。
殴られても、切り札を繰り出されても、相手との勝負が楽しい。
幽助が酎を認める理由は、その強さと、自分と同じように本気の勝負を楽しむ気持ちにある。
倒した相手に、次の勝負を望む

互いに霊力と妖力を使い果たすと、酎はナイフエッジ・デスマッチを提案する。
かかとの後ろに刺したナイフを境界にして、後ろへ逃げずに殴り合う勝負だ。
幽助はこれを受け、二人は素手で決着をつけようとする。
ここまで戦っても、相手と白黒をつけたい気持ちは変わらない。

最後には、二人が切り札にしていた頭突きまでぶつかり合う。
倒れたのは酎だった。
幽助は、切り札まで同じだったことを口にする。
そして、気絶した酎を介抱する鈴駒に、伝言を頼む。
「目ェ覚ましたら言っとけや またやろうぜってな」
決着がついたばかりで、幽助はもう次の勝負を望んでいる。
ここには、酎の強さを認め、一緒に戦うことを楽しめた親しみが表れている。
負けた相手を罵る者たちには、腹が立つ
観客席から起こるのは、敗れた六遊怪チームを殺せという声だ。
対象は、生き残っている酎と鈴駒。
実際に殴り合った幽助が再戦を望んだ直後に、戦っていない観客が相手の死を求める。

幽助は観客を一喝し、文句があるなら自分が相手になると言い放つ。
桑原も「オレらだ オレら」と付け加える。
相手を罵るなら、今度は自分たちが相手をする。
勝った側の浦飯チームが、負けた六遊怪チームに向けられた罵声を止めるのである。
酎の攻撃を受け、全力で戦い抜いた幽助は、その強さを知っている。
また戦いたいと思える相手が、敗れた途端に観客から殺せと罵られている。
幽助が怒ったのは、そこで自分の認めた相手を侮辱されたからだ。
再戦を望む言葉と、観客への怒声には、どちらも本気で戦い合った酎への親しみが表れている。


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