田村由美さんは、連載初期の2002年に、『7SEEDS』のラストは大まかに分かっていると答えています。
ただ、人物に合わせて話を変えていく余地も残し、いつまで続けるかは決めていませんでした。
完結後には、雑誌や単行本のページ数へ収める苦労も語っています。

大まかなラストはあるが、終期は未定だった
2002年の公式インタビューで、田村さんは『7SEEDS』がいつまで続くか、結末は決まっているかという質問に答えています。
続けようと思えばかなり続けられる話で、その時点では終了時期を決めていない。
ラストはだいたい分かっているものの、気が変わることもあるので人物に任せようと思う、という回答でした。
具体的にどんなラストを考えていたかは、この回答では明かしていません。
そのため、完成した最終回が最初の案どおりだったかまでは分かりません。
人物の関係を描きながら知っていく作り方は、『7SEEDS』の人物づくりで詳しく紹介しています。
100ページの最終回にも、収め方の苦労があった

『7SEEDS』の本編は、2017年の「月刊flowers」7月号で、巻頭カラー100ページの最終回を迎えました。
小学館の当時の告知でも、大増ページのフィナーレとして案内されています。
2020年の佐々木望さんとの対談で、田村さんは、完結まで何回、何ページ必要かを、まだ自分でもはっきり分からない段階で編集者に伝えなければならない難しさを話しています。
『7SEEDS』では、100ページできっちり終わり、単行本もちょうど切りよく終わるように、内容を調整することが難しかったそうです。
最後まで大きく扱ってもらえたことには、感謝も語っていました。
頭の中でラストを思い浮かべることと、掲載される最終回を仕上げることには、このような違いがありました。
人物の人生まで、最終回で終えるとは考えていない
同じ対談で田村さんは、安居について、最後まで許されないのかと疑問を持った読者もいたと話しています。
田村さん自身も、その点はかなり悩んだ部分でした。
田村さんは、人物どうしが和解して終わる方が、物語としては綺麗にまとまるかもしれないと話しています。
けれど、人物たちがいろいろ抱えたまま生きていき、これから大人になる余地があってもよい、と考えています。
『BASARA』のときもそうだったとして、物語の終わりが人物の人生の終わりではない、という考えを説明していました。
本編の後には、『外伝』の生活がある

田村さんは、本編が終わった後に『7SEEDS 外伝』を描くことが決まっていたと話しています。
『ミステリと言う勿れ』の読み切りもすでに始まっており、長編が終わったからといって、抜け殻になるような状態ではありませんでした。
一方で、長く付き合った人物を描かなくなる寂しさもあったといいます。

『外伝』では、本編を生き抜いた人物たちが、食べ物や住む場所を確保しながら、新しい暮らしを始めます。
冒頭付近には、鳥の声で目覚め、日差しを浴びる人の姿と、光や水を受ける植物の営みを重ねる場面もあります。
危機を脱した後にも、その場所で毎日を生きる人たちがいるのです。
まとめ
田村さんが最終回について語った話には、原稿を仕上げる苦労と、人物はその後も生きていくという考えの両方があります。
『外伝』の生活を読むと、物語に区切りをつけることと、人物の未来を閉じることの違いが具体的に見えます。
田村さんが言う、人物の人生は物語の終わりで終わらない、という考えは、本編の後にも続く暮らしに表れています。


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