『ぼくらの』の完全版は、通常版全11巻を全5巻にまとめ、描き下ろしカバー、雑誌掲載時のカラー、設定資料を加えた版です。
さらに最終巻には、子どもたちの出会いを描く新作の前日譚と、後日譚の再録が入っています。
本編を読み返すだけでなく、描かれる前の設定や、ゲームが始まる前の子どもたちにも触れられる構成です。
全11巻から全5巻へ。表紙も描き下ろし
通常版は全11巻、完全版は全5巻です。
完全版の第1巻には、本編の第1話から第13話までを収録しています。
一冊に入る話数が変わるため、途中まで通常版を読んでいる場合は、巻数ではなく収録話で続きを確かめる必要があります。
完全版では、全巻のカバーが描き下ろされました。
第1巻の表紙には、海辺の町を背に巨大なロボットが立っています。
読み慣れた作品を、別の表紙で手に取り直せるのも違いの一つです。
雑誌掲載時のカラーと、設定画を収録

刊行時の小学館のお知らせでは、本編のカラーを雑誌掲載時の姿で再現し、巻末に設定画やイラストを特別収録すると案内しています。
連載時にカラーだった部分を、色のある状態で読み直せます。

公開された設定画の見本には、人物の立ち姿に加え、周囲へ細かなメモが書き込まれています。
本編で人物を知った後に、その人物の姿がどのように考えられていたかをたどれる資料です。
完成した場面を読むことから、人物を作る段階へ関心を広げたい人に向いています。
最終巻の新作は、15人が知り合う前日譚
追加漫画の中心が、第5巻に収録された描き下ろしの前日譚です。
最終巻の発売発表によると、15人の少年少女が自然学校で出会い、あだ名を決めながら友人になっていく過程を描いています。
見本でも、子どもたちが声をかけ合い、自分の名前やあだ名を話しています。
描かれるのは、巨大ロボットのゲームに参加する前の時間です。
本編を読んだ人には馴染みのある呼び名も、子どもたちにとっては、そこで知り合う相手の名前でした。
戦いを知った後に、彼らがまだその運命を知らず、仲間になっていく場面を読めます。
後日譚と創作ノートも第5巻に
第5巻には、後日譚『1年後の待ち人』も入っています。
こちらは完全版のために描かれた新作ではなく、『鬼頭莫宏イラスト&バックヤード集 ぼくらの』に収録されていた漫画の再録です。
単行本未収録の設定画や創作ノートも加わります。
新しい漫画を読みたい人には前日譚、本編のその後を知りたい人には後日譚、制作に興味がある人には設定資料というように、関心に応じた読みどころがあります。
鬼頭さんの別の作品にも進みたい人は、作品ごとの読み方と選び方も参考にできます。
まとめ
完全版で再び出会えるのは、戦いの中にいる子どもたちだけではありません。
前日譚には、自然学校で顔を合わせ、互いの呼び名を覚えていく彼らがいます。
本編の一人ずつの人生が気になった人にとって、その出会いまで読めることが、完全版を選ぶ大きな楽しみになります。






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