望月ミネタロウさんは、編集者にネームを見せずに漫画を描いてきたと話しています。
本人が挙げる理由は、見せると修正が入り、構成が崩れ、結局ボツになることが多かったからです。
ただし、求められれば見せるとも補足しています。
この進め方で大切になるのが、編集者にどこまで信用してもらえるか、という問題でした。
望月さんのネームは、自分に分かる程度の絵
ネームは、原稿を描く前に、話の流れやコマの配置を考えるための下書きです。
望月さんは、2023年に収録された本人インタビューで、そこに入れる絵は自分だけが分かる程度だと説明しました。
完成原稿のように、人物や背景を描き込む段階ではありません。

一方、望月さんがネームで考えるのは、話の筋だけではありません。
読者が読む速さや、次の場面へ移る前の間も考え、ページやコマを組み立てていると話しています。
絵は簡単でも、作品の読み方を細かく決める作業でした。
見せた後の修正で、ボツになることが多かった
望月さんは、長くネームを見せない方法で進めてきたと振り返っています。
見せるよう求められた場合は見せるものの、修正が入るとネームがまとまらなくなり、ボツになることが多かったという説明でした。

だからこそ、望月さんはこの話を、相手がどこまで自分を信用してくれるかという問題として語っています。
ネームを読んで判断する代わりに、編集者には望月さんの進め方を信じてもらう必要がありました。
『東京怪童』では、原稿を取りに来る編集者が不安がっていた
望月さんは『東京怪童』の連載中のやり取りも紹介しています。
担当編集者は毎回原稿を取りに来てくれましたが、そのたびに強く不安がっていた、と振り返っています。

『東京怪童』は、望月さんが名前の表記や絵の方向も変えた時期の作品です。
望月さんは、新しい表現を試したこの連載について、原稿を受け取る担当者の反応も語っていました。
まとめ
ネームを見せない方法の話には、構成を考える作者だけでなく、原稿を受け取る編集者の反応も残っています。
望月さんが必要とした信用は、『東京怪童』で不安がりながら原稿を取りに来た担当者との、具体的な仕事の関係でもあったのです。
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