冨樫義博さんがテレビ番組で明かしたのは、採用を決めた最終回ではありません。
2023年11月の『イワクラと吉住の番組』に寄せた手紙で、結末にA・B・Cの三つの候補があると説明し、その候補から外れたD案の物語を紹介しました。
未完のまま本人が亡くなった場合は、D案を結末として受け取ってほしい、という条件を添えています。
気になるのは、D案だけではありません。
未公開の三案には、多くの読者から否定されそうだと予想しながら、本人が一番好きだという案も残っていました。
公開されたD案は、候補から外した結末
きっかけは、関有美子さんが送った「結末は決まっていますか?」という質問でした。
2023年11月21日深夜放送の『イワクラと吉住の番組』で、冨樫さんの返事が読み上げられました。
本人がスタジオに出演して発表したものではなく、手紙での回答です。
D案には、ゴンが有名なハンターとして語られる時代の少女ギンが登場します。
彼女は池の主を釣り上げますが、ハンターになることを望まず、島に残って大切な人と暮らそうとします。
ギンは、誰かの帰りを待ち続けることも、自分が誰かを待たせることも望んでいません。
これは、当時用意していた三つの候補から外した案でした。
そのため、D案に描かれた将来を、本編で必ず起こる出来事として読むことはできません。
A・B・Cは、どんな違いがあるのか
三つの候補について明かしたのは、筋書きではなく、読者からどのような反応が返ってくると考えているかでした。
手紙では、賛成と否定の割合を次のように予想しています。
この割合は読者アンケートの結果ではなく、冨樫さん自身の予想です。
A案についても、高く評価されるという意味ではなく、批判が集まりにくい展開だという説明でした。
そして、否定的な反応が多くなると考えたC案を残した理由は、自分の好みに最も合っているからです。
読者に受け入れられやすそうな案と、自分が一番好きな案が、ここでは分かれています。
ただ、C案の具体的な物語は明かされていないため、悲劇なのか、意外な仕掛けがあるのかまでは分かりません。
目標は、三つの候補を超える結末
冨樫さんは、A・B・Cから必ず一つを選ぶとは答えていません。
三つのどれも使わずに済むほど面白い結末を考えつくことが、理想であり目標だと説明しました。
番組では吉住さんが、最終回だけでなく、普段の展開でも複数の案から最善のものを選んでいるのではないかと反応しました。
これは吉住さんの受け止め方ですが、手紙は結末の候補だけでなく、まだ良い案を探そうとする作者の姿勢にも関心を向けさせるものでした。

本編は2026年9月にも第420話が掲載され、物語は続いています。
次回の掲載については、冨樫義博の現在の制作状況で、原稿の進捗と分けて整理しています。
まとめ
D案という一つの終わりを知ったあとにも、作者が一番気に入っているC案はどんな話なのか、という興味が残ります。
さらに、そのC案さえ超える結末を目指すという本人の言葉もありました。
公開された案を読む面白さと、まだ明かされていない最終回を待つ楽しみ。
その両方があるのが、この手紙です。


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