神谷道場で縁は、剣心の天翔龍閃を虎伏絶刀勢で破った。
孤島での決戦でも、縁は同じ技で迎え撃つ。
一度勝った反撃が、なぜ二度目には通じなかったのか。
初戦の縁は、二撃目より先に反撃できた
虎伏絶刀勢は体を深く沈め、相手の攻撃をかわしてから下から斬り上げる技だ。
縁は剣心が外印と戦ったとき、天翔龍閃を見ていた。
そのため道場での対決では、剣心の抜刀をかわす位置と、反撃する時機を知っていた。

天翔龍閃には、一撃目を避けられても次の一撃へつなぐ仕組みがある。
一撃目で押しのけた空気が戻るとき、相手の体を剣心の方へ引き寄せる。
初戦の縁は、その動きまで利用して飛び上がり、剣心が二撃目を放つ前に斬り上げた。
縁が勝てたのは、この斬り上げが剣心の二撃目より一瞬早かったからだ。
最後の対決では、縁が反撃の姿勢を保てなかった
孤島で再び奥義を打ち合う前、縁は狂経脈で感覚を鋭くしていた。
剣心が龍鳴閃を放つと、その音は縁の耳の奥にまで響き、縁は平衡感覚を損なった。
縁は自分の耳を傷つけて立ち上がったが、体の状態は元に戻っていない。

剣心の側も道場で戦ったときとは違う。
剣心は巴を死なせた罪と向き合い、生きて償い続けるという答えを出した。
最後の天翔龍閃では、踏み込みが強くなり、縁を引き寄せる力も初戦より大きくなる。
道場では縁を助けた空気の流れが、今度は縁の構えを崩した。
縁は低い姿勢からの斬り上げを、初戦と同じ時機には出せなかった。

虎伏絶刀勢は、天翔龍閃の初撃をかわし、二撃目の前に斬り上げてこそ勝てる。
縁がその一瞬を作れた初戦と、剣心の強い踏み込みと龍鳴閃による負傷で失った最終戦では、同じ技をぶつけても結果が逆になった。


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