ディスクン星人との騒動が終わり、王子は護衛隊に連れ戻された。
雪隆も野球部の生活へ戻る。
ところが数か月後、王子の手紙を読んだ雪隆は顔色を変える。
手紙が伝えるのは地球の治安を守るという決定なのに、なぜ雪隆には悪い知らせになるのだろうか。
鍵は、地球の安全を任された人物が誰なのかにある。
雪隆の日常は戻りかけていた
雪隆は夏の大会で七番レフトに決まったと美歩に話す。
宇宙人に追われた騒動よりも、目の前の野球が二人の話題になっている。
雪隆は、王子のこともほとんど忘れかけていた。
そのとき雪隆に届くのが、消印のない手紙だ。
美歩は王子を疑い、雪隆も封筒の怪しさに気づく。
野球の話に戻っていた二人が、手紙一通で再び王子のことを考え始める。

治安を守る責任者が、あの王子だった
王子の手紙によると、地球はドグラ星の監視指定惑星となり、王子自身が地球の治安維持対策委員会の最高責任者に任命された。
異星人の犯罪を取り締まるため、地球に住まいも構えるという。
しかも、この決定は普通の地球人には知らされない。
地球に治安を守る仕組みができるという言葉だけなら、よい知らせにも聞こえる。
だが雪隆は、王子が何をしたか知っている。
王子は護衛隊と雪隆を危機に巻き込み、その反応を楽しんでいた。
その王子が今度は地球で責任を持つ側に立つのだから、肩書だけで雪隆が安心できるはずがない。

最後の呼び鈴は、解決の後に鳴る
手紙の末尾には、王子が近いうちに遊びに行くと書かれている。
雪隆と美歩がそれを読んだ直後、玄関の呼び鈴が鳴る。
訪問者の姿は明かされない。
王子の「遊びに行く」という予告と、呼び鈴の音が重なる。

王子をめぐる騒動は収まり、雪隆は野球へ戻れた。
しかし王子の手紙は、あの騒動を起こした本人が、これから地球を守る責任者としてそばに住むと告げる。
雪隆が取り戻しかけた日常は、正式な肩書を得た王子によってまた揺らぎかねない。
最後の呼び鈴は、危機が終わった合図ではなく、雪隆には次の訪問を予感させる音になっている。

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