『封神演義』の電子版には、カラーページを収録した通常版と、本文をデジタル彩色したフルカラー版があります。
商品説明に「デジタル特別編集版」と書かれた通常版も、全ページが白黒というわけではありません。
どちらも第1巻の収録話は同じですが、同じ場面の色の見え方が違います。
「特別編集版」にもカラーページがある
集英社が『封神演義 1』として案内する通常の電子版は、商品説明に「カラーページを収録したデジタル特別編集版」と書かれています。
一方の『封神演義 カラー版 1』は、デジタル着色によるフルカラー版です。
通常版にも色のあるページが含まれ、カラー版では本文全体に彩色が施されています。

通常版の第1回を見ると、妲己の髪や宮殿の柱に赤が使われています。
肌や背景にも淡い色があり、通常版にも色のあるページが含まれていることが分かります。
屋根は落ち着いた色で描かれ、天井には白い部分が多く残っています。

カラー版の同じページでは、紂王の衣装が紫に、宮殿の屋根が金色に、天井が緑に塗られています。
妲己の髪の色も変わっています。
同じコマ割りと台詞のまま、服、建物、背景の色が増え、人物の周囲まで色で見分けられます。
カラー版は誰が塗っている?
カラー版の冒頭には、藤崎竜さんのカラー原画に加え、藤崎さんの原画をもとに集英社がデジタル彩色を行った版だと記されています。
作者自身のカラー原画と、集英社が色を加えたページの両方が入っているのです。
藤崎さんは1996年から2000年まで『封神演義』を連載しました。
通常の電子版第1巻は2013年、カラー版第1巻は2019年に発売されています。
紙の単行本が出た時期と、電子版の配信が始まった時期にも違いがあります。
第1巻の収録話は同じ。完全版とは別の選び方
公式の目次を比べると、どちらも第1回「封神の書」から第7回「妲己ちゃん 蠆盆を造る」までを収録しています。
各話の開始ページと、奥付の位置も同じです。
第1巻で選ぶ際、カラー版だけに続きの話が入っているという違いはありません。
また、この二つの電子版は、全18巻の完全版や全12巻の文庫版とは分けて考える必要があります。
今回の通常版とカラー版は、どちらも全23巻のシリーズです。
完全版の描き下ろし表紙を楽しみたい場合は、通常版・完全版・文庫版の表紙の違いも選ぶ手がかりになります。
電子版を選ぶなら、通常版の色と線の見え方が好きか、服や背景まで彩色された画面で読みたいかを、同じページで比べると判断しやすくなります。
通常版の公式試し読みとカラー版の公式試し読みは、それぞれ公開されています。
まとめ
通常版にも色のあるページがあり、カラー版では、そのページの衣装や背景にも違う色が加わっています。
「カラーを収録しているか」だけでなく、「同じ絵をどんな色で読みたいか」が、二つの版を選ぶポイントです。
たとえば、通常版では線で表されていた宮殿の天井に、カラー版では緑と赤の組み合わせが見えてきます。
読み返す一冊を選ぶ時、物語の記憶に加えて、どんな色の景色を眺めたいかも考えられるのです。



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