『地獄先生ぬ~べ~』の原作者・真倉翔さんは、自分も作画の岡野剛さんもギャグ漫画出身で、作品の土台はギャグだと語っています。
その笑いと怖さの組み合わせが見える一例が、『地獄先生ぬ~べ~PLUS』第3話「悪夢の画像生成AIの巻」です。
変な合成の絵を美樹が笑う場面から、複数の顔や手足を持つ怪物が現れる場面へと進みます。
同じ「違うものを組み合わせる」発想が、笑いにも怖さにも使われています。

美樹が大笑いする、言葉遊びのような合成
美樹が楽しんでいるのは、画像生成AIが出す奇妙な絵です。
「口さけおんな」には魚の切り身に大きな口があり、「イカしたアイドル」にはイカの姿をしたアイドルが並びます。
言葉の響きと、そこから出てくる姿のずれが笑いになっています。

美樹はスマートフォンを持ったまま、声を上げて笑っています。
変わった生き物の姿が、まずは遊びとして見せられるのです。
廊下に現れるのは、顔も手足も混ざった怪物
ホラーの場面で学校の廊下に現れるのは、いくつもの顔と目、腕が一体となった怪物です。

「イカしたアイドル」の場面では、言葉と姿の結びつきを楽しめます。
廊下の場面では、顔や腕がいくつもつながった体そのものが、怖さを生んでいます。
同じAI怪談の中で、合成の異様さの使い方が変わるのです。
真倉翔が語る、ギャグを土台にした幅広い話作り
真倉さんは2025年のインタビューで、恋愛からホラーまで幅広い映画を見て、面白かった展開を漫画に取り入れていると話しています。
熱くなる場面や泣ける場面も参考にしながら、根底にはギャグがあるというのが、本人の説明です。

真倉さんは、単独作『天外君の華麗なる悩み』でも、硬派になりたい主人公がモテる体質に困るラブコメを描いていました。
『ぬ~べ~』では岡野さんと組み、笑いに加えて妖怪の怖さや、子供を守る先生の熱さも描いています。
AI怪談でも、日常の遊びから始まった話の中に、異様なものと出会う場面が入ってくるのです。
まとめ
合成は、おかしな絵を生む仕掛けにも、気味の悪い体を作る仕掛けにもなります。
『PLUS』のこの回は、その両方を一つの話に置いています。
ギャグを土台に、いろいろな味の話を作るという真倉さんの言葉を、具体的な場面から感じ取れる一例です。


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