森山大輔さんの小説の挿絵の仕事には、冴木忍さんの『天高く、雲は流れ』と、水無月ばけらさんの『友井町バスターズ』があります。
『クロノクルセイド』の単行本第1巻が出る1999年より前から、森山さんはほかの作家の小説に絵を描いていました。
二つの小説の表紙を見比べると、長い衣や武器を身につけた人々から、普段着で冒険に出る子どもたちまで、違う顔ぶれに出会えます。
漫画で森山さんを知った人にとって、小説もその絵を楽しめる場所です。
挿絵を担当した小説と、その著者
二作品はいずれも、富士見ファンタジア文庫から刊行されました。
文章を担当した小説家と、イラストを担当した森山さんの名前は、次のように分かれています。
『天高く、雲は流れ』は、1995年の第1巻から2004年の第15巻まで刊行されたファンタジーです。
『友井町バスターズ』の紙の本は1997年に刊行され、電子版は2014年に配信されました。
『天高く、雲は流れ』――15冊の表紙に並ぶ人々
『天高く、雲は流れ』第1巻の表紙には、子どもを肩に乗せた男が描かれています。
男も子どもも笑顔で、後ろには青い空が広がります。
第15巻の表紙にも、子どもを抱き上げて笑う男の姿があります。

表紙を並べると、武器を構えた姿も、穏やかに笑う顔も見られます。
『クロノクルセイド』の修道服や銃とは違う衣装と道具を通して、森山さんの人物の描き方に触れられる小説シリーズです。
『友井町バスターズ』――子どもたちの冒険を表紙から見る
『友井町バスターズ』は、小学5年生の勝亦ひかるが、失踪したクラスメイトを探す物語です。
ひかるは親友のキャンディと、妹のきららとともに冒険へ出ます。
富士見ファンタジア長編小説大賞の第8回で準入選した、水無月ばけらさんの作品です。

表紙の子どもたちは、顔の向きや口の開き方もそれぞれ違います。
『天高く、雲は流れ』のファンタジー衣装とは異なる、普段着の子どもたちの表情を楽しめます。
小説に関わる別の仕事――『クロノクルセイド』では原作を担当
森山さんが小説に関わる仕事には、「原作」という役割もあります。
『クロノクルセイド 翼よ、あれが魂の灯だ』は、富永浩史さんが文章を書き、宮沢波宏さんがイラストを描いた作品です。
森山さんの漫画をもとに、ロゼットとクロノの新しい冒険を小説で読む本です。

挿絵を含む森山さんの仕事をまとめて眺めたい人には、画集『CHRONICLE』もあります。

まとめ
森山大輔さんの絵を入口に小説を探すと、修道服のロゼットとは違う人々の旅や、子どもたちの冒険に出会えます。
物語を書いたのは冴木忍さんや水無月ばけらさんで、その人物を絵にしたのが森山さんです。
好きな漫画家の絵を入口に、別の小説家の物語へ進めるところに、挿絵の仕事をたどる楽しさがあります。


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