安西信行と『烈火の炎』のアニメ・ゲーム化|原作者の言葉と制作の担当

烈火、柳、風子、土門、水鏡、小金井を描いたテレビアニメ烈火の炎のキービジュアル 安西信行
テレビアニメ『烈火の炎』/原作・安西信行、小学館・ぴえろ。公式制作記録のキービジュアル。

安西信行さんの『烈火の炎』は、連載中の1997年にテレビアニメが始まり、完結直前の2001年にはゲームボーイアドバンス用のゲームが発売されました。
完結後の2004年には、プレイステーション2用の『烈火の炎 FINAL BURNING』も登場します。
安西さんは完結時、アニメやゲームになったことを、七年間の連載で経験した出来事として振り返っています。

完結の言葉に、アニメとゲームの話もあった

『烈火の炎』を描き終えた安西さんは、2002年の「まんが家バックステージ」で、届いた手紙をすべて読んだことに続けて、こう書いています。
「アニメにもしてもらいました。
終わる前にゲームにもしてもらいました。」

烈火の炎の連載開始時のカラー扉と烈火・土門のコマ
原作『烈火の炎』其之一「忍と姫君」/安西信行、小学館。 出典

安西さんは、烈火たちを今後ほとんど描かなくなると考え、七年の重みを感じていました。
原稿を描き続けた年月の中には、読者から届く手紙も、漫画がアニメやゲームへ広がった経験もあったのです。

テレビアニメでは、漫画の人物に声が付いた

テレビアニメ『烈火の炎』は、1997年から1998年にかけてフジテレビ系で放送された全42話の作品です。
監督は阿部紀之さん、シリーズ構成は橋本裕志さんが担当し、安西さんの名前は原作者として記されています。
漫画の物語をもとに、映像の演出やアニメ全体の構成を担う人たちが加わったのです。

烈火、柳、風子、土門、水鏡、小金井を描いたテレビアニメ烈火の炎のキービジュアル
テレビアニメ『烈火の炎』/原作・安西信行、小学館・ぴえろ。公式制作記録のキービジュアル。 出典

烈火の声を担当したのは岡野浩介さんです。
安西さんは後年、『鋼鉄日記』に登場する岡野さんを、烈火の声を担当してもらって以来の付き合いだと紹介しています。
アニメ化は作品の姿を変えるだけでなく、作者と声優が知り合う機会にもなりました。

連載中のGBA版と、完結後のPS2版

原作が完結する前年に発売されたゲームが、GBA用の『烈火の炎 THE GAME』です。
任天堂の発売記録では、2001年12月発売、コナミのアクションゲームとして掲載されています。

ゲームボーイアドバンス用の烈火の炎 THE GAMEのパッケージ
『烈火の炎 THE GAME』/コナミ、ゲームボーイアドバンス。2001年発売。 出典

その後、2004年にPS2用の『烈火の炎 FINAL BURNING』が発売されます。
こちらもコナミの作品で、ゲームのエンディングには原作・安西信行と記されています。
烈火役の岡野さんや、柳役の増田ゆきさんなど、テレビアニメの声優も参加しています。

プレイステーション2用の烈火の炎 FINAL BURNINGのパッケージ
『烈火の炎 FINAL BURNING』/コナミ、プレイステーション2。2004年発売。 出典

2002年の完結コメントで語られたゲーム化と、このPS2作品は時期が異なります。
原作の連載が終わってからも、烈火たちを別の形で楽しめる作品が作られたことが分かります。

『MÄR』のアニメ化を求められたときの返事

アニメ化を望む読者の声は、次の連載『MÄR』にも届きました。
安西さんは2004年の「まんが家バックステージ」で、サンデーのアンケートで『MÄR』が最もアニメ化を望まれた作品だったことを、最近うれしかった出来事に挙げています。

安西信行のMÄR第1巻の表紙
『MÄR』第1巻/安西信行、小学館。 出典

アニメ化してほしいという手紙には、安西さんは「私が決める事じゃないのですよ」と返しています。
読者がアニメを見たいと望むことと、その制作を決めることは別なのです。
『烈火の炎』の制作記録でも、原作者の安西さん、映像を作るスタッフ、声を演じる人たちの担当が分かれています。

まとめ

『烈火の炎』のアニメ・ゲーム化をたどると、安西さんが描いた物語に、ほかの作り手が加わっていったことが分かります。
烈火の声を担当した岡野さんとの付き合いは、後の日記漫画にも登場しました。
安西さんの仕事をたどる楽しさは、作品の歩みと、そこから生まれた人とのつながりを一緒に読めるところにもあります。

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