天は、ひろゆきを和了らせたい場面で、原田の九筒をポンする。
しかも天は、九筒をすでに三枚持っている。
九筒をひろゆきに渡したいなら、手に残した一枚を捨てればよさそうだ。
天が選んだのは、その一枚をポンした組に加えるカンだった。
この違いが、ひろゆきの和了を可能にする。
九筒で手は完成しても、役がなければロンできない
ひろゆきは、残り千点で六筒・九筒待ちのテンパイにたどり着く。
六筒ならタンヤオになるが、九筒ではタンヤオにならない。
タンヤオは、一と九の牌や字牌を使わずに作る役だからだ。
ひろゆきはドラを三枚持っていても、それだけでは役のない九筒をロンできない。
原田が九筒を切っても、ひろゆきはその牌をロンしない。
天が九筒を普通に捨てるだけでも、役がないという問題は変わらない。
天に必要なのは、和了牌を渡す方法と、九筒でも成立する役を用意する方法だった。

天は、残した九筒を加槓の牌に変える
天は原田の九筒をポンする。
手持ちの三枚のうち二枚を使ってポンしたので、天の手には九筒が一枚残る。
最初からカンをするのではなく、ポンを挟むことが仕掛けの要だ。

天は、残した九筒をポンした組へ加え、加槓を宣言する。
この加槓の牌が和了牌なら、ひろゆきは槍槓でロンできる。
槍槓そのものが一翻の役になるため、九筒でタンヤオが消えても和了れるのだ。

ひろゆきは、天の九筒を槍槓で和了る。
役は槍槓、そこにドラ三枚が加わる。
天が河に捨てた牌へのロンではなく、天がカンに使おうとした牌へのロンである。
槍槓で和了られると、天の加槓は成立せず、新しい槓ドラもめくられない。

天の協力は、ひろゆきの待ち牌を持っていることだけでは終わらない。
ひろゆきが九筒では和了れない理由を踏まえ、河へ捨てる代わりに、加槓の牌として示す。
ポンを挟んだことで、天はひろゆきに和了牌と和了の役をまとめて届けた。
天の槍槓による差し込みは、役のない方の待ちを、実際に和了れる道へ変えた連携なのである。


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