真倉翔さんは『地獄先生ぬ~べ~』を作るため、神保町で怪談や妖怪の資料を探していました。
集めた本から妖怪を選び、子供の悩みと組み合わせて一話の出来事にするのが、本人が語る話作りです。

神保町で資料を探した、連載初期
真倉さんは、子供の頃から怪談に興味はあったものの、もともとオカルトの熱烈な愛好家だったわけではないといいます。
刑事と霊能力者の企画を合わせた『ぬ~べ~』のために、資料を集める必要が生まれました。
2025年のインタビューでは、今のようにネットで調べられる時代ではなく、神保町で見つけた資料を買って研究したと振り返っています。
付箋を貼るのは、面白い仕掛けを持つ妖怪
真倉さんは妖怪辞典を読み、気になったものに付箋を貼っておきます。
選ぶときに見ているのは、怖さに加えて、話に使える面白い仕掛けがあるかどうかです。
2025年の取材で公開した資料には、川崎大治さん作・赤羽末吉さん画の『日本のおばけ話』と、朝里樹さんの『日本現代怪異事典』がありました。
江戸時代から伝わる怪談を収めた本と、近現代の怪異を集めた事典の両方に、色の違う付箋が何枚も見えます。

妖怪の設定に、子供の悩みを足していく
付箋を貼った妖怪を見返し、そこに子供が抱える悩みを組み合わせます。
その悩みをどう解決し、最後にどう話を締めるかを考え、必要に応じて妖怪の弱点なども加えていくと、真倉さんは話作りの手順を説明しています。
伝承の説明をそのまま紹介するのでなく、生徒が巻き込まれる事件に作り替えるのです。
真倉さんは映画も幅広く見ており、怖さだけでなく、胸が熱くなる展開や泣ける展開も参考にしています。
妖怪の資料に、子供の悩みや映画から得た面白さが加わり、一話ごとに違う味の話になっていきます。

話は文章でまとめた後、コマ割りや台詞を入れたネームになります。
真倉さんが描く漫画形式のネームを岡野さんが再構成する分担を経て、読者が読むページに仕上がります。

集めた資料は、岡野剛さんの絵にもつながる
作画を担当する岡野剛さんの仕事場にも、妖怪の資料が置かれています。
岡野さんは2025年のインタビューで、『妖怪大辞典』は真倉さんから送られた本だと説明し、その怖く特徴的な絵を参考にしたと話しています。
真倉さんが集めた本は、物語の着想に使われるだけでなく、妖怪をどう描くかを考える材料にもなっていました。

まとめ
真倉さんが集めてきた妖怪は、子供の悩みや映画から得た面白さと結びついて、怖い話にも笑える話にもなってきました。
一話ごとに違う話を作り続ける工夫が、本を集めて使う工程にもあるのです。


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