『CLAYMORE』の画風はどう変わった?セルフリメイクの同じ場面を見比べる

八木教広が描き直したCLAYMOREセルフリメイク版の表紙 八木教広
CLAYMORE セルフリメイク版/八木教広、集英社。原画像964×1200。

『CLAYMORE』のセルフリメイク版を見ると、同じクレアでも顔つきが違って見える。
八木教広さんが第1巻を描き直したこの版は、通常版からストーリーを変えていない。
描き直しの違いは表紙だけでなく、冒頭の戦闘に出てくる髪や妖魔の身体にも見つかる。
新旧の同じ場面を並べると、色がついたことだけではない変化が見えてくる。

表紙では、目と髪の描き方が目に留まる

通常版第1巻とセルフリメイク版の表紙には、大剣を持つクレアが描かれている。
通常版では目尻が引き上がり、リメイク版では大きく開いた目の丸みが目に留まる。
髪も、リメイク版では細い線で分けられた束が多く、一本ずつ流れるような描き方が目に入る。
二つの表紙は顔の向きや剣の位置も少し違う。
本文の同じ戦闘まで進むと、表紙の印象をもう少し具体的に確かめられる。

同じ五つのコマでも、顔と身体は描き直されている

通常版の冒頭「銀眼の斬殺者」では、妖魔の口、クレアの目、剣を握る手、妖魔の足、斬撃の順に描かれる。
リメイク版もこの五つのコマの順序を保っている。
妖魔が迫り、クレアが剣で斬るという出来事を変えずに、絵を描き直したページだ。

通常版第1巻の冒頭。妖魔の口、クレアの目、手と足、斬撃の五つのコマ
通常版『CLAYMORE』第1巻、SCENE1「銀眼の斬殺者」冒頭/八木教広、集英社。 出典

二つ目のコマを比べると、クレアの目に入っている縦長の瞳孔は共通している。
通常版では前髪の長い束が目元へ斜めにかかるのに対し、リメイク版では額の上で短い束に分かれている。
縦長の瞳孔を残しながら、顔を囲む髪の形が変わっているのである。

セルフリメイク版の同じ戦闘。クレアの前髪と妖魔の筋肉、大剣の角度が描き直されている
『CLAYMORE』セルフリメイク版、同じSCENE1の戦闘/八木教広、集英社。 出典

最後の大きなコマでは、妖魔の首や腕にも違いがある。
通常版の妖魔も筋肉質だが、リメイク版では首筋や上腕に細い線が増え、筋肉の凹凸を細かく描き分けている。
さらに、通常版でほぼ垂直に立っていたクレアの大剣は、リメイク版では斜めに傾いている。
コマの数を変えなくても、身体の描き込みと剣の向きで、同じ一撃の見え方は変わる。

色の違いと、描き方の違いを分けて見る

今回並べた通常版の戦闘ページは白黒で、リメイク版の同じページはカラーになっている。
リメイク版では肌の赤み、髪の金色、鎧の灰色が分かれ、妖魔の切断面には赤い血が描かれる。
ただ、前髪の形や剣の角度の違いは、色をつけるだけでは生まれない。
通常版の絵をそのまま着色したのではなく、同じ場面を描き直していることが、この比較で分かる。

集英社のセルフリメイク版の紹介でも、ストーリーは配信済みの第1巻から変更していないと説明されている。
収録範囲や続きの読み方は、セルフリメイク版と通常版の違いでも整理している。

まとめ

縦長の瞳孔や戦闘のコマの順序を残しながら、髪の束、妖魔の筋肉、剣の角度を描き直す。
セルフリメイク版の面白さは、知っている場面だからこそ、その違いを追えるところにある。
「絵が変わった」という表紙の印象から本文へ進むと、同じ出来事をどう見せるかという八木さんの描き方にも目が向く。
通常版を読んだ人にとっては、覚えている展開をたどりながら、以前の絵と見比べる楽しみがある一冊だ。

この記事もおすすめ

コメント

アクセス解析について
タイトルとURLをコピーしました