『天』クリア麻雀で三暗刻が難しいのはなぜか――味方の差し込みで助けられる部分

三暗刻の達成とひろゆきの残り千点を評する金光たち 天 天和通りの快男児
『天 天和通りの快男児』福本伸行、第11巻、第93話。

クリア麻雀では、味方から和了牌を出してもらっても役を達成できる。
それなのに、三暗刻は勝負の難所になる。
この役では、味方が牌を持っていても、三つの暗刻をポンで作るわけにはいかないからだ。
ただし、三暗刻をロンできないわけではない。
天がひろゆきの五索で和了る場面には、その違いが表れている。

味方に牌を出してもらっても、暗刻は作れない

三暗刻は、同じ牌を三枚ずつ、鳴かずにそろえた組を三つ作る役だ。
この組が暗刻である。
二枚持っている牌を味方に出してもらい、ポンで三枚にすれば、明刻になる。
形は同じ三枚組でも、その組を三暗刻の暗刻として数えることはできない。

三色同順や一気通貫なら、必要な並びをチーで作る道がある。
三暗刻は、肝心の三組を自分の配牌とツモでそろえなければならない。
同じチームの打ち手が必要な牌を持っているだけでは、その三組を完成させられないのだ。
味方同士で助け合えるクリア麻雀でも、この手作りの制約は残る。

三つの暗刻ができていれば、最後の一枚は差し込める

暗刻を三つそろえることと、手全体を鳴かずに作ることは違う。
三つの暗刻を崩さなければ、残る一組を鳴いても三暗刻は成立する。
天がひろゆきから和了った手にも、すでに三つの暗刻がそろっている。

三暗刻の達成とひろゆきの残り千点を評する金光たち
『天 天和通りの快男児』福本伸行、第11巻、第93話。

天の待ちは、頭となる二枚組を完成させる五索だ。
三つの暗刻はすでにできているので、ひろゆきから五索をもらっても暗刻の数は減らない。
ひろゆきの差し込みが、三暗刻の達成につながる。

天の和了牌である五索を切るひろゆき
『天 天和通りの快男児』福本伸行、第10巻。

一方、暗刻が二つしかなく、最後の三枚組をツモで完成させる形なら話は違う。
その牌をロンすると、最後の組は暗刻として数えられず、三暗刻にならない。
味方が和了牌を出せるかだけでなく、ロンしても三つの暗刻が残る形かどうかが重要なのだ。

天の三暗刻は、味方の差し込みでは補えない三組をそろえ、最後の五索だけをひろゆきに託せるところまで進んだ手だった。
三暗刻が難所になる理由と、天が味方から和了れる理由は矛盾しない。
天のこの手でひろゆきが助けたのは、三つの暗刻を作る部分ではなく、その先の仕上げだったのである。

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