磁生が殺されたとき、音遠の訴えに対する紅麗の返事は冷たい。
しかし、烈火との決勝戦には、その磁生が紅麗の炎として現れる。
紅麗が失った部下は、再び紅麗とともに戦っていた。
紅麗の炎になるのは、心を通わせた紅と、自ら忠誠を誓った磁生だ。
二人が生きていた頃の関係を踏まえると、死者の姿をした炎には、紅麗が大切にしてきた人々の存在が見えてくる。
紅を奪われても、二人の関係は消えなかった
紅は、森光蘭の養女だった。
紅麗とともに暮らし、二人は互いに心を通わせる。
森は、紅麗の感情を消すために紅を殺した。
紅麗が誰かを愛することさえ、森には取り除きたいものだったのだ。

紅は、どんな姿になっても紅麗と一緒にいたかったと願う。
紅麗は紅に、共に永遠を歩もうと呼びかける。

その紅が、紅麗の炎として現れる。
紅麗には、死者の魂を自分の炎にする不死鳥の力がある。
翼を持った紅は、紅麗のそばに立ち、ともに戦う。
紅の姿には、炎の強さだけでなく、紅麗が失った相手との関係も表れる。
森に命を奪われた後も、紅は紅麗と一緒に戦い続ける。
磁生は、生きていた頃から紅麗のために戦っていた
磁生も、もとは森光蘭の私兵だった。
磁生は紅麗を慕い、麗の創設とともにその一員になる。
雷覇、音遠と血判状を作り、紅麗のために生き、死ぬことを誓っていた。

この誓いは、磁生が炎になった後の戦いにもつながる。
魔元紗に殺された磁生は、紅麗の炎として、烈火との決勝戦に加わる。
紅麗のために戦いたいという生前の思いが、死後の共闘にも続いているのだ。

音遠が磁生の死を訴えたときの紅麗は、悲しみを素直に語らない。
それでも磁生を炎にし、自分の戦いに迎えている。
ジョーカーも、紅麗の冷たい態度とは別に、磁生を失った悲しみを見抜いていた。
紅麗が口にする言葉だけでは、磁生をどれほど大切にしていたかは捉えきれない。
磁生を連れて戦う紅麗の行動が、二人の関係を伝えている。
最後に紅麗が伝えるのは、仕えてくれたことへの感謝
火影の終焉とともに、紅麗の炎も力を失っていく。
磁生との別れに、紅麗は、これまで仕えてくれたことへの礼を伝える。
磁生は笑顔で手を振って応じる。
生前に誓った忠誠から死後の共闘までを、最後には紅麗が感謝の言葉で受け止めるのだ。
紅麗はその後、生きている雷覇と音遠にも感謝し、麗の解散を告げる。
戦国へ戻る前の別れでも、紅麗は自分を支えてきた人々へ礼を伝えている。

紅は愛した人として、磁生は自ら忠誠を誓った仲間として、紅麗の戦いに加わる。
冷酷に見える紅麗のそばには、失ってもなお大切な人々がいた。
その人々がともに戦い、最後に言葉を交わして別れるところまで描かれるため、紅麗の炎には、戦闘の力と別れの寂しさが重なっている。


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