皆川亮二さんは、中学生の頃に『スター・ウォーズ』と出会い、野球部をやめてSFに夢中になりました。
高校で美術部に入ったのも、その影響だったと語っています。
漫画を描くようになってからもスピルバーグ作品が好きで、『スプリガン』の原作を読んだときには、原作者も『レイダース』が好きなのだろうと感じたそうです。

『ドカベン』に憧れた野球少年が、SFに夢中になるまで
中学時代の皆川さんは、『ドカベン』に夢中になり、野球部に入っていました。
その関心を大きく変えたのが、『スター・ウォーズ』です。
皆川さんは2023年の小林千晃さんとの対談で、映画との出会いによってSFへ一気に引き込まれ、すぐに野球部をやめたと振り返っています。
高校では美術部を選びました。
ここでも、本人は『スター・ウォーズ』の影響を挙げています。

好きな作品との出会いは、放課後に何をするかという選択にもつながっていました。
心を奪われたのは、宇宙と宇宙船の描き方だった
『スター・ウォーズ』の何がそれほど魅力的だったのでしょうか。
皆川さんが対談で挙げたのは、宇宙と宇宙船の表現でした。
皆川さんの記憶では、それまで見ていたSFの宇宙は青く、宇宙船はきれいに輝いていました。
『スター・ウォーズ』では宇宙が黒く、宇宙船には汚れがある。
その違いが、皆川さんには強いリアリティとして感じられたそうです。
対談の話題が主人公のルーク・スカイウォーカーへ移ると、皆川さんは、ヒーローとしての魅力には少し物足りなさを感じるとも話しています。
あれほど夢中になった映画でも、本人が強く惹かれたのは、主人公そのものより、宇宙や宇宙船の見せ方でした。
皆川さんの映画の好みを知るうえでは、どの映画が好きかに加えて、どこを面白いと感じたのかも興味深いところです。
スピルバーグ好きの作画家と、『レイダース』から発想した原作者
皆川さんは『スプリガン』の連載当時を振り返り、スピルバーグが大好きだったと話しています。
たかしげ宙さんとの対談では、スピルバーグの映画の影響を受けて漫画を描いていた感覚があった、と振り返りました。

『スプリガン』の原作者であるたかしげさんも、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』から発想しています。
たかしげさんが挙げたのは、宝物が大量に保管されているラストシーンでした。
もし、そこにあるものが全部危険だったらどうなるのか。
その着想が、現代を舞台にした『スプリガン』の枠組みへつながっています。

皆川さんは原作を読んだ時点で、書いた人はきっと『レイダース』が好きなのだろうと感じ、自分と話が合うかもしれないと思ったそうです。
二人は連載開始後に初めて会い、好きなものが重なっていたこともあって親しくなりました。
『スプリガン』の発想を映画から広げたのはたかしげさんで、その原作に共通の好みを感じ取ったのが皆川さんです。
二人の共同制作には、そうした共通点もありました。
まとめ
『スプリガン』から皆川さんの映画の好みをたどると、たかしげさんが物語の出所に挙げた『レイダース』へもつながります。
漫画を楽しんだ後に、二人が好きだった冒険映画も見てみたくなる。
作者が影響を受けた作品を知ることは、次に楽しむ作品を見つけるきっかけにもなります。

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