福地翼さんは、『うえきの法則』のアノンを生み出す際、担当編集者とファミレスでほぼ丸一日考えたと振り返っています。
編集者との相談は、完成したネームへの直しだけではなく、人物を考え始める段階にもありました。
最も生み出すのに苦労したのはアノン
2016年の本人回答で、人物作りで最も苦労した例を尋ねられた福地さんは、アノンを挙げています。
担当編集者とほぼ丸一日考え、後半は記憶がないとも、笑いを交えて回想しています。
アノンは、神様の能力を手に入れ、能力者たちのバトルのルールまで変えてしまう人物です。
ただ、どの設定について悩み、誰の案で決まったのかまでは、この回想では説明されていません。

『ポンコツ』では、ネームに入る前に筋を固める
『ポンコツちゃん検証中』を描いていた2020年の本人インタビューでは、打ち合わせを制作のどこに置くかも語っています。
福地さんは、編集者との打ち合わせの際にプロットをほぼ固めていました。
筋が決まらないままネームへ進むと、そこで詰まってしまう。
そのため、コマ割りや台詞を描く前に、編集者との相談で話を固めていたと説明しています。
ノートに場面を書き出し、並べ替える具体的な作業は、福地翼のプロット作りで紹介しています。

ネームを描いた後に、編集者の直しが入ることも
同じ取材で福地さんは、以前は完成したネームにも編集者から直しが入り、切り貼りを重ねていたと回想しています。
人物の発想、描く前の筋、描いた後の修正と、相談は異なる工程にありました。

その後、福地さんが作業習慣を変え、ネームへの苦手意識を減らしていった経緯は、ネームが好きになった話でまとめています。
まとめ
アノンの設定のどの部分が誰の案だったかまでは、本人の回想からは分かりません。
分かるのは、人物ができるまでの長い相談と、その後の作品でも続いた話作りの打ち合わせです。
読者に届く一人の人物や一話の背後には、描き出す前にも、描き直すときにも、二人で検討する時間があったのです。


コメント